集団補聴システム(磁気ループ装置)とは

補聴器の限界をカバーする画期的なシステム

補聴器を利用している方にとって、受付窓口・広い場所・ホール・会議室・教室・劇場・体育館など、周囲が騒がしい環境では、周りの音が反響し、音声を正確に聞き取ることが困難となります。こうした補聴器の限界をカバーするために活用されているのが『補聴支援システム(磁気誘導ループ)』です。

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世界中で市販されている補聴器(ポケット形補聴器・耳掛け形補聴器)の70%には、補聴システム(磁気誘導ループ)からの音声を受信できる機能があります。この機能を利用すると、周りの雑音が一切聞こえず、音声のみを明瞭に聞くことができます。また、人口内耳(外部機器を接続する)でも利用が可能です。

様々な補聴器

  • ①ポケット型・・・ 胸ポケットに本体を入れ、コード付イヤホンで音を聞くタイプ
  • ②耳掛け型・・・ 本体を耳介の後に掛け、導音チューブを介して、イヤーモールドや耳で音を聞くタイプ
  • ③耳穴型・・・ 耳せん状のケースに補聴器の機能が凝縮して組み込まれており、そのまま耳穴に挿入して音を聞くタイプ
  • ④人工内耳型・・・ 音の振動を電気にかえて直接内耳を刺激する装置

※ 耳穴形補聴器はオプションで磁気回路を内臓することができます。

補聴器の切り替えスイッチのご説明

ポケット形補聴器や耳掛け形補聴器の多くはスイッチが数段階の切り替えになっていて、「O」、「T」もしくは「MT」「M」「S」の文字がついたものになっています。これは、何かと言いますと「O」は「切」(OFF)のことで電源が切れる位置です。「M」はマイクの頭文字のMで、普通に使用する位置です。「S」は周りの騒音を制御する装置が働きます。周りが騒がしい場所では有効な機能です。

では、「T」は何かと言いますと、電話(テレフォン)の頭文字のTです。この「T」のついた補聴器には、電磁誘導コイル(テレコイル)というものが入っています。少し前までの電話機では、受話器に薄い磁性を帯びた膜があり、それを電磁石で動かして音を出していました。この誘導コイルにおいてはその電磁石からの磁気を感じ取って、音ではなく磁気を直接、電流に変えることで音を聞ける仕組みになっていました。現在の電話機には、この機能が内臓されているタイプは少なくなっています。

上記の技術を応用して、システムを大きくしたものが補聴システム(磁気誘導ループ)となります。なお、スイッチが「MT」の表示になっている場合は補聴器のマイク(M)と誘導コイル(T)の両方が働き、補聴システム(磁気誘導ループ)の声もハッキリ聞こえ、まわりの音も同時にマイクを通して聞こえるようになります。

様々な補聴器

補聴支援システム「磁気誘導ループ」の使用方法(講演会の例)

  • 1) 補聴支援システム「磁気誘導ループ」が設置された講演会場に到着。
  • 2) 補聴器(Tスイッチ又はMTスイッチ)をお持ちください。
  • 3) 会場に入りまして、講演が始まりましたらMスイッチからTスイッチ、もしくはMTスイッチに切り替えます。
  • 4) 周りの雑音が聞こえなくなり、マイクの音声のみが聞こえます。
  • 5) 講演の声が明瞭に聞こえますので、安心してご利用できます。
  • 6) 講演が終わりましたら、補聴器はMスイッチに戻してください。
  • 7) Mスイッチで、いつもどおりの補聴器に戻ります。

システムの接続図

多重ループアンテナ方式・・・特許申請中

多重ループアンテナ方式

本来、広いホールや会場に磁気誘導ループを設置した場合、ループアンテナの中心付近の音量レベルが減衰する傾向があります。それを改善する方法として、多重ループアンテナ方式があります。これは、外周ループ・内周ループとループアンテナを複数で構成します。中心部に内周ループアンテナを設けることで減衰レベルを最小限に抑えて、外周・内周を個別に制御する為、広範囲に平均的な音量・音質の聴取環境を構築
できます。

※ ホールなどに設置した場合、座席選択の自由度が広がり圧倒的に利便性が向上します。

ループメーター・・・特許申請中

ループメーター

通常、補聴支援システム(磁気誘導ループ)から送信される音声は、目視では確認できません。音声が確実に送信されている状況をループメーターで確認できますので利用者は安心して聴取できます。

非常放送連動システム・・・特許申請中

ループメーター

非常放送設備は、主に「安全」目的の観点から様々な施設に導入されていますが、火災時に「避難誘導」の音声を難聴者は聴取するのはとても困難です。本システムは、火災発生時に迅速にかつ的確な避難誘導が行えるよう、消防用施設として導入されている非常放送と連結をとることで、補聴器で聴取が可能となります。補聴支援システム同様に周りの雑音を遮断した聴きやすい音声を補聴器で聴取できるので、的確な情報伝達と避難誘導が行えます。※ 業務一斉放送の場合は、音声と業務一斉放送を同時に受信します。非常放送が鳴動した場合、非常放送のみを受信します。

私たち東洋エンジニアリングは、この磁気誘導ループの仕組みを巧みに利用し、ユーザー様のご使用目的に合わせた製品の提案を行っております。各製品の詳細は[ 製品・サービス ] ページにてご覧ください。ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。